なつやすみ日記

猫のような日々

クラウドワークスで翻訳を外注した話

クラウドワーカーは優秀かつよく働いてくれるという噂を試してみた。インターネット上には使える or 使えない両論あるけど、お金に関することは自分で試してみないと真実が把握できないというのが僕の持論だ。

というわけで某SOHOサービスで1記事1000円の激安で技術関係の英語翻訳を依頼してみた。本当に募集が来るかな?と思ったら10件程度来て驚く。しかも、彼らのアピールがTOEICの点数が高得点だとか、英検一級を持っているとか、翻訳学校卒業したものだとか・・・優秀であることを伝えるものが多かった。「お!これは期待出来るかも・・・」と思ったが、自称TOEIC900点の女性に外注を頼んだら誤訳だらけで唖然。基本的な英文法のミスもかなりあったし、そもそも日本語表現の時点でかなり問題があった。てにをはが支離滅裂だったのだ。翻訳以前の問題だよ!!!!  

問題点その1

本当に能力があるか判別がつかない。TOEIC900点持っていますと言われても、あくまで自称かつ、仮に本当でも、TOEICのスコアはTOEICのスコアであって翻訳能力の是非を問うものではない。また、過去の受注成績から判別することもできるかもしれないが、仕事の詳細は依頼者が見るのは不可能だ。

問題点その2

仮払い以降キャンセルが事実上不可。仮払い後にskypeやLineなどで打ち合わせできるようになるが、こちらが相手に翻訳能力無しと判断してもこちらが一方的に契約を破棄することはできない。相手が契約を破棄したいという旨を理解してくれないと契約料がそのまま徴収されるシステムになっている。幸い僕の時は受注者と相談して、破棄してもらったがブラックな対応をされることも十分に有り得るためとても怖い。

問題点その3

システム料金が20%と高額。10000円の仕事を頼むと合計12000円を支払わないとシステムを利用することができない。もちろん仕事を仲介してくれたことはありがたい話であるが、ダメ人材を掴まされて高額のシステム料を支払うとき僕の頭は沸騰寸前の激オコプンプン丸状態になる。

結論

言うまでもないが、世の中の仕事の大半は信頼関係で成り立っていて、信頼が不確かなものはリスキーだってことだ。国外のクラウドソーシング事情はわからないけど、日本国内に関しては二者間でクラウドソーシングで信頼を確認するのは難しい。単純に日本語が契約関係を結ぶのに適してないという気がしなくもないけど。人材派遣業者が日本だけ異常に発達するのも言語や文化的問題が背景にあると思う。結局、クラウドソーシングで依頼できる仕事はキュレーション・サービスの運営者がテンプレタスクでできるようなライティング・・・つまり、クオリティを問わないコンテンツの制作にしか向かない気がする。クオリティを問う場合は信頼のあるところに依頼するしかない・・・。まあ、これも当たり前過ぎる話ではある。

 

 

Arduinoワークショップにニッチな需要があった

Maker is You!というWebサイトを運営している。事業の一つにArduinoワークショップがある。しかし、当初一緒に組んで事業をしている人から需要が存在するか疑問視されていた。

Arduinoは電子工作に用いられる道具の一つだ。簡易なプログミングでプロトタイピングが自由にできることで世界中に広まり、電子工作のデファクトスタンダードになりつつある超画期的な道具だ。といっても日本国内のハードウェア・コミュニティはむちゃくちゃ狭いし、年齢層も高めだ。この環境に飛び込む人はあんまりいないよね・・・?というのが僕たちの見解だったが、いざワークショップを告知してみるとニッチなニーズがあることがわかった。

インタラクティブ・アート志望の美大生だった。インタラクティブ・アートはコンピュータやセンサを利用したアート作品のことだ。

インタラクティブアート(英: Interactive art)は、観客を何らかの方法で参加させる芸術の一形態である。ある種の彫刻では、作品の中や上や周りを歩くことでこれを実現する。コンピュータやセンサーが観客の動きや熱などの入力に反応するようにした作品もある。インターネットアートの多くは、インタラクティブアートでもある。場合によってはハイパーテキスト環境によって訪問者を誘導したりする。外界からテキストや画像などの入力を受け付ける作品もある。観客がパフォーマンスアートの流れに影響を与える場合もあるし、参加する場合もある。
インタラクティブアートは、作品とそれを見る人の対話によって形成される。観客(参加者)は作品とのエージェンシー(作用できる能力)を持ち、作品のコンテキストに参加することを求められている。すなわち、インタラクティブアートの作品はインタラクション(相互作用)をもたらす。一方、ジェネレーティブアートはモノローグと見ることができ、作品は観客の前で変化していくが、観客がその過程に参加することは求められず、単に見るだけである。

インタラクティブアート - Wikipedia

 

www.youtube.com

もちろん美大で専門の講義もあるみたいだけど、非常勤の先生が周に一回程度行うだけだったりして、積極的に講義をしているわけではないそうだ。となると、理解が進まなかったケースも出るわけで、そういう人たちの補講目的としてワークショップが利用された。そして、彼らの卒業制作を何件も手伝うことになってしまった。

 

ちなみに実験道具を自作したい某国立大学のポスドクが学びに来たこともあった。実験道具を購入すると数千万円かかるけど、自作すれば数十万円という世界だからだ。

 

この界隈で一番有名な人物のDMM.Make.Akibaの小笠原治さん曰く「世の中の電気製品のモジュール化された部品の集合体に過ぎないから、ある程度勉強すれば誰でも家電は作れる」と言っています。流石になんでも作れるは少々言い過ぎかもしれませんが、大体のパーツは秋葉原と中国からの輸入で手に入ってしまう。21世紀はそういう時代ということです。ミサイルの中身もその辺で売っている35ドルのコンピュータだったりします。

www.maker-is-you.xyz

 

ピクトグラムと想像力

人間は見るからに危険な物には近寄らない性質を持つ。

ピクトグラムは危険であることを示すが故に安全のように思えてしまうことがある。そんなことは僕には起こりっこないし、アクションゲームの中だけの世界・・と。僕は飛び跳ねて池に落ちたり、天井にぶつかったり、服に火が燃え移ることなんてありえないと。だってそれは危険なことでしょ・・・?と。

ただし、以下のツイートはピクトグラムを製作している会社のツイートだ。ピクトグラムは実際の死亡事例に基づく再現であるらしい。

これは実際に起きることである・・・という説明が背筋を冷たくしてくれる。しかし、世の中には闇金ウシジマくんに登場するようなブラックな工場が存在する。死亡事故が1ヶ月に一度は起きている工場が存在するのだ。僕の背筋は完全に凍り付いた。マイナス50度だ。

5日午後4時半ごろ、奈良市南庄町にあるリサイクル会社「I・T・O」の工場で作業員の男性(45)の行方が分からなくなった。奈良県警によると、男性は破砕機につながるベルトコンベヤーの近くで作業をしていた。その後、破砕された木片に混じって、男性がかぶっていたとみられるヘルメットの破片や体の一部とみられるものが見つかったという。県警は、男性が破砕機に巻き込まれた可能性があるとみている。

 県警によると、同社をめぐっては、先月2日にも同県大淀町にある別の工場で派遣社員の男性(67)がベルトコンベヤーに巻き込まれて死亡。先月20日には、今回の工場の敷地内で重機と駐車中のトラックに男性作業員(56)が挟まれて死亡したという。

www.asahi.com

 2ヶ月で2件の死亡事故が発生している工場だ。労働災害の経験則の一つであるハインリッヒの法則に当てはめれば、軽微な事故が1ヶ月に29件起きているような工場ということだ。誰だってそんなところでは働きたくない。しかし、現実に労働者は存在する。つまり、多重債務者が借金の返済のためにタコ部屋から派遣されて強制労働させられるような劣悪な環境・・・闇金ウシジマくんのような世界が繰り広げれている可能性が高いということだ。そして、誰かが事故に巻き込まれて足の一本や二本吹き飛ぼうが日常茶飯事の世界。労働者はこんな死に方を望んでいたのだろうか?

僕は畳の上で死にたいです。日々をがんばろう。

闇金ウシジマくん

闇金ウシジマくん

 

 

 

 

 

ビデオで日記を綴る人たちのことをVloggerというらしい。

Youtuberを調べていたらVloggerという概念を知った。インターネット上に日記を綴る人達はブロガー(Blogger)と呼ばれる。頭文字のBをVに置き換えるとブログのようにビデオを投稿し続ける人という意味になるそうだ。

Video blog - Wikipedia, the free encyclopedia

 

起源はSteve Garfieldさんが2000年頃から初めて本格的にビデオブログをはじめたのは2004頃らしいです。もともとは家族や友人に旅行先の無事を伝えるために始めたそうです。そういえば、Youtubeの黎明期の頃に話題になった世界中で出会った人たちと踊りまくる映像も旅行のビデオログと言えばビデオログだ。

www.youtube.com

Youtubeのサービスが開始されるまでもチラホラとビデオログをする人たちはいたみたいだけど、多くはなかった。でも、今は誰もが知るようにビデオロガー達で溢れて自分たちの手に収まらないほどに存在している。

Wikipediaの説明によるとYoutuber達の経済効果は7兆円にも及び、ハリウッドも既存のコンテンツの価値が下がらないか警戒している。それはあの天下のディズニーですら彼らの動向を気にしている側の一人だ。

 

むちゃくちゃなものづくりやチャレンジで有名なcolinfurzeさんのチャンネルはディスカバリーチャンネル並みの熱意とユーモアとお金がかけられているし、天下のディズニーやマーベルが警戒する理由もうなずける。

www.youtube.com

日本では公開もされないだろうし、翻訳もされないだろうけど、Youtuber達の生活を追いかけたドキュメンタリー映画『Vlogumentary』という作品が近々公開されるらしい。

www.youtube.com

 

日本のYoutuberはつまらないギャグやマルチまがいものが多くてうんざりするけど、世界を眺めてみると変な作品がたくさんあって楽しいですね。インターネットラブ。

YouTuberマガジン vol.2 (講談社 MOOK)

YouTuberマガジン vol.2 (講談社 MOOK)

 

 ↑というかこんな雑誌が出ているのかよ・・・。日本のYoutuber達のグラビア写真があるらしい(絶句)一体誰得なんだ・・・。

いろいろな公募の応募数を調べてみた。

いろいろな公募の応募数を調べてみました。気が向いたらこれ以外にも追加するかもしれません。

キャッチコピー

第51回宣伝会議賞488916点

 

糸井重里さんも受賞したことで知られる有名な賞です。応募総数がとてつもなく多いのはクオリティはともかく日本語を知っていれば誰でも作り出せてしまうからでしょう。というか宣伝会議は専門学校ですごく儲かっているようですし、そもそも人件費ぐらいしか経費がかかっていないから、電通博報堂のIRを見ると純利益が多すぎるのがすごいです。

グラフィックデザイン

2020年東京オリンピックのエンブレム『14599点』(騒動になる前は受賞歴のあるデザイナーに限定したため104件の応募数)

第62回(2013年度)朝日広告賞一般公募の部1111点

2015年度TCC賞一般部門4,023点』(応募総数は6,412点、新人部門は408点(そのうちグラフィックは208点))

第68回広告電通賞『1467点』

 

クラウドソーシングを眺めてみると中小企業の募集に集まる件数は30〜70点程度です。もちろん提示してある条件(報酬など)で件数は上下すると思いますが、応募総数はそんなに多くありません。自身のキャリアイメージに繋がるような賞は1000点前後の応募数が多いと思いました。そして、オリンピックのエンブレム公募にように全国民に知られた場合は約15000点集まるということです。ちなみに映画賞でも知られるカンヌは広告賞もやっています。広告関係者には世界的に有名な賞のようです。応募総数は驚異の37427本!まあ、世界から集まるから当然と言えば当然の数です。

音楽

出れんの!?サマソニ!?3400組

FUJI ROCK FESTIVAL'15 "ROOKIE A GO-GO"約1000組

2016年度合唱組曲作品公募-第27回朝日作曲賞『総数70曲(混声43曲、男声6曲、女声21曲)

 

ちなみに作曲のコンペは数多くありますが、それぞれの応募総数は不明です。といっても小規模なもので100〜300曲、大手事務所のもので100〜1000曲程度の応募が推測されます。バンドマンやシンガーソングライターはサマソニフジロックより、作曲コンペに出したほうが採用される可能性が高いと思いました。

don-key.blog.jp

文学

2015年度すばる文学賞1283編

2015年度電撃小説大賞総数4580編=(長編3169)+(短編1411)

2016年度太宰治賞1473編

 

ちなみにこのサイトを参考にしましたが知名度が低い賞は200〜300編の応募数です。個人的にはメフィスト賞の応募総数が気になりましたがインターネット上にはありませんでした。基本的にライトノベル関係の賞は応募総数が多い傾向にあると思います。応募総数が200編程度の賞を狙いすませば小説家になることは意外と簡単そうです。ちなみに漫画は小学館漫画新人賞で300〜1000作品程度のようです。

ハードウェア

日経Linux主催第2回みんなのラズパイコンテスト『158件』

GUGEN2014126点*1

GUGEN2015112点

RICOH THETA x IoTデベロッパーズコンテスト201572件

 

世間は「ファブレスだ!」「IoTだ!」「ビッグデータだ!」と騒いでいるのに応募総数はめちゃくちゃ少ないです。キャッチコピーは言葉一つで作れますが、ハードウェアを製作するスキルが複数必要だからかもしれません。そもそもコンテストが行われていることすら知られていなかったりしますが、大手電子部品メーカーやデベロッパーが協賛・主催であることが多いです。つまり、それは主催側目論見として出資や製品化を視野に入れた戦略を垣間見ることができます。ただし、上記の通り、応募数が少なすぎるんですよね。それは 株式会社MCJ(マウスコンピュータで知られる)のIRにも記載してあります。ハードウェア・ベンチャーに投資したいけど、投資先が少なすぎるよ!!!と・・・笑*2

Arduinoをはじめよう 第3版 (Make:PROJECTS)

Arduinoをはじめよう 第3版 (Make:PROJECTS)

 

 

*1:ちなみにGUGUEN2014の優勝者。フロントガラスが画面に!後付け簡単で画期的な運転支援システムPyrenee Drive登場

*2:数少ない投資先の価値を高めていくために新しい仕組みを作り利益を上げていく、とも書かれています。とりあえず家電量販店と協力体制が取れるようにしたいとか。