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なつやすみ日記

猫のような日々

ワナビーは金が稼げない。

 この一年間ぐらい社長や起業したいワナビーの人達と会って話してみたけど、金が無い人ほど人助けをしたがる傾向にある気がする。たぶんそれは本人が苦しくて自分自身が助かりたいからだと解釈しているけど、採算が取れなくて自分の生活が破綻して失敗したり、もしくは余計なお節介に過ぎなかったりして、ビジネスとしては破綻していることがほとんどだった。

 

 不思議なことに、金が無い人が「金が儲かるアイデアだ!」というのは儲からなくて、お金がある人が「金が儲かるアイデアだ!」というとなぜか儲かることが多い。例えばある会社は障害者に仕事を斡旋するビジネスをやっていてCSRがすばらしいように見えるけど、重度の精神障害者は扱わず軽度の障害者ばかり扱っていたり、ピンハネの額が洒落にならなかったり、けっこうゲスなことをしていたりする。鬱病の原因は残業が多いことだったりすることもあるんだけど、斡旋する会社は弊社は残業が多いと平然とした顔で説明をする。そうした態度にも関わらず、人材が足りてなくて仕事が余っていて、でも給与を多く払えない会社に派遣をして稼いでいたりする。障害者は安く使える、残酷なことに彼らの価値は安さである。素直な人は彼らの表向きの説明を鵜呑みにしてご立派なことをしてますね、と同調を示すが(これがまともな人間の社会性です)奇妙なことに社会性には興味を持つが価値(資本的)にはあまり興味を示さないんだよね。彼らが社会性を重視しているからこそ企業もそうしたCSR云々の話になり、本音の部分の価値については話さないのではないかと思ったりもする。*1

 

 資本が持つ人が更に金を稼ぐのが資本主義だけど、人間の思考の部分にも浸食しているような気がする。お金が無い人は価値の作り方がわからないから人助けをしたくなり、お金持ちは価値の作り方がわかるからお金が稼げる。そして価値の作り方がわからない労働者は搾取される。搾取されるものは誰もが持っている時間であり、そこから価値を動かすためのエネルギーへと変換される。ミヒャエル・エンデのモモのような話だと思った。モモで言うところの時間貯蓄銀行(時間泥棒)がちっとも良いとは思えないけど、もし僕があの世界にいたらそいつが便利だと思ってまんまと罠にひっかかってしまうわけだ。時間を奪われた僕は思考が停止され逆らえなくなり、時間泥棒達は考える時間を与えられ裕福になっていく。

 

モモ (岩波少年文庫(127))

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1万円起業 片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法

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*1:もし商魂逞しいステロタイプな関西人ばかりだったら価値について話される気がする。