なつやすみ日記

猫のような日々

ザリガニ漁ビジネスを調査してみた。

皆さんは覚えているだろうか。数年前に違法ザリガニ漁で一億円を荒稼ぎした人間がいたことを。

 

rocketnews24.com

 

 

容疑者が逮捕された理由は使用してはいけない網を使用していたことからだ。つまり合法的な網を使用していればザリガニ漁で稼ぐことは問題ない。そこで実際にお金を稼げるか調査してみた。

 

まずザリガニの卸価格を調査してみた。十数軒のペットショップに電話やメールで連絡を取ってみた。結果、大半のペットショップはザリガニは取り扱っていないとのこと。また個人からの買取はしていない、業者さんでないと難しいという返答もあった。しかし、個人から買取りをしているペットショップも僅かながら存在した。一つのお店は単価は一匹10円。もう一方は爪の長さが7センチ以上に限り買い取り、単価は市販されているザリガニの10%から25%で買い取るそうだ。市販されているザリガニを調べると大きいザリガニで100円〜150円程度で売られていた。つまり、10〜37円の単価が期待出来る。千匹卸しても10,000円から37,000円程度の売り上げしかないわけだ。ただし、顧客と直接関係を結べたとしたら約10倍の単価になる。1000匹全て売れたとしたら10万円から37万円程度の売り上げになるだろう。*1

 

さて実際にザリガニ釣りをしてみた。僕は東京都八王子駅に住んでいる。周辺でザリガニが釣れるところを探したみた。秋川街道を北上した先にある龍正寺の弁天池がザリガニの異常繁殖で困っているという記事を見つけた。

 

ryusyouji.jp

この池は、今、アメリカザリガニが異常繁殖しております。 市の職員の方は、キャッチ&リリースは駄目だけど 釣って持ち帰ってくれるならばOKと言っていました。 

 

f:id:muteki-force:20150819230551j:plain

弁天池。良い感じに濁っている

 

八王子市内にある龍正寺の弁天池でザリガニが異常繁殖しているそうだ。 住職さんにザリガニ釣りをしていいか確認してみた。もちろん二つ返事で快諾。というかザリガニの駆除は大歓迎だそうだ。と思ったが「生き物や植物は採らないでください」の看板。

f:id:muteki-force:20150819224635j:plain

八王子市役所の水環境整備科に問い合わせたみた。『本来生息する生物の捕獲』を禁止しているそうだ。もともと外来生物が来る前に存在した自然環境を再現する候補地になっているため看板を設置しているそうだ。市の職員の方も外来生物(ザリガニなど)の駆除をしているそうだが、在来生物がいた環境の再現は叶っていない。現状は7日〜10日に一回程度の駆除活動が予算とマンパワーの限界だそうだ。そういうことなので市民の皆様が駆除(捕獲)することは歓迎しているそうだ。 弁天池に来た時に家族連れが「ザリガニうちで飼えないからね〜」と景気良く水が跳ねる音がしたのは聞えなかったことにしよう。

f:id:muteki-force:20150819230545p:plain

道具一覧

f:id:muteki-force:20150819230540j:plain

完成

 

池に垂らすと1分も経たずに釣れた。

f:id:muteki-force:20150820160518j:plain

 

 

ものの数分でこれだけのザリガニが釣れました。

f:id:muteki-force:20150820160527j:plain

 網も仕掛けてみた。子供の頃は使えなかった大人の道具。

f:id:muteki-force:20150819230559j:plain

 設置後数時間後。その結果、30匹近くの捕獲に成功。ちょっとグロテスクです。

f:id:muteki-force:20150819230017p:plain

 

網をいくつか仕掛けておけば一つの沼で100匹〜150匹ぐらいは取れそうだ。元記事の埼玉県在住の男性は車で近場の沼を巡っていたらしいが『水辺が多い地域』『自家用車』『網を数十個所有』の条件を満たしていれば1日の漁獲量が千匹以上超えることも可能だろう。自分たちの場合は自家用車も所有していなければ水辺も多くない地域に住んでいるのでザリガニ漁で生計を立てることは難しい。

 

このまま処分しても良いのだが折角なので試しに食してみることにした。ポンプやフィルター等が整った水槽に入れ数日間泥抜きをした後に食べれるそうだ。残念ながらそのような道具は持ち合わせいないし、泥抜きをした状態のアメリカザリガニが美味しいという情報はたくさんある。泥抜きをしていない状態でも食べれるそうなのでそちらを試したみた。

f:id:muteki-force:20150819230015p:plain

素材の味を楽しむために塩茹でにしました。

 

小型のロブスターのような見た目だが殻を剥くと蟹の良い匂いがしてきた。「ひょっとしたら美味しいのかもしれない・・・!」と口腔内に含んでみた瞬間は蟹と蟹味噌の味がした。美味しいと思ったのも束の間。次の瞬間にザリガニ特有のあの臭いが口全体に広がり瞬く間にドブ川に変えてしまった。不味い。とてもじゃないが食べれる代物ではない。東南アジアの露店でよく見かけるザリガニ料理はたくさんの香辛料でまぶしてあることを思い出した。あのザリガニは泥抜きをしてなかったのかもしれない。故に香辛料で誤魔化しているのかもしれない。手間をかけずに食料にする場合は香辛料をまぶして揚げ物にする等がベストかもしれない。一度泥抜きをして食べてみたいが当分先でいいと思った。泥臭さとザリガニ臭が口の中から消えないからだ。

食べられる虫ハンドブック

食べられる虫ハンドブック

 

 

 

 

 

*1:ちなみにヤフオクアメリカザリガニは100匹で2000〜3000円程度で売買されている。鮮度も不明だし返品は出来ない。生き物を通販で買うのは勇気がいる。