なつやすみ日記

猫のような日々

障害者のキャリアについて

結論から書く。真っ当な給与を得たいのならば高級ホワイトカラーになるか、独立の二択になる。

 

まず、私も発達障害当事者である。

 

まず大前提として企業は仕事が出来る人間が欲しい。仕事が出来れば高校生だろうと老人だろうと外国人だろうが犬だろうが拘ってはいない。宇宙開発スタートアップがロケットを宇宙まで飛ばすためにエンジニアを必要とするならば、アスペルガーだろうが、英語が話せないアジア人だろうが、「宇宙までロケットを飛ばしたい」という課題解決をしてくれる人間ならば誰だって欲しいのである。

 

東京大学の学生にASDが多いという実しやかに囁かれている噂がある。大学教授や医師に変人が多いという偏見の類ではあるが、卒業後に食いっぱぐれることが少ないのは紛れもない事実であろう。

www.j-cast.com

 

要するに医師免許を持っていれば、発達障害だろうがアルバイトで時給1万円以上の収入を得ることが出来るからだ。コミュニケーション能力が壊滅的でも仕事を得れる経済状況であるのだ。現実の病院でも臨床が無茶苦茶な医師に出会うことは珍しくないのは、当直明けに都市圏から地方の病院に出張させられるという激務が一般市民に知れ渡っているように、それだけ医師が市場的に少ない存在とも言えるからだ(医師が足りていれば無理な労働をさせる必要がない)。

 

一方で日本全体の労働者の数は年々増加している。ニュースでは人手不足が叫ばれているが、実際のところは人材の過剰供給気味であると感じている。要するに誰も給与が低く休みが少なく福利厚生も少ない中小零細企業に行きたくないからだ。そして大学生の数も年々増加気味である。大企業ホワイトカラーの少ない椅子を争う人々でいっぱいということである。

 

https://univpressnews.com/2020/06/12/post-5726/

https://shukatu-man.hatenablog.com/entry/syukatu-magnification-of-large-enterprises

要するに何もスキルを持たない普通の人々(定型発達)はコモディティ化しているのである。有り体に言ってしまえばほとんどが替えが効く人材であり、市場的に余った存在でしかないのだ。会社の仕事は大別するとビジネスサイド、開発サイド、オペレーションサイドに分けることが出来るが、オペレーションサイドの人間が一番余っているのが日本の状況である。だから、健常者ですら人材市場で買い叩かれている。なおオペレーションサイドが一番コミュニケーション能力が必要であり(逆に言えばコミュニケーション能力さえあれば良い)、発達障害者には最も苦手な仕事であると私は睨んでいる。

 

そう考えると企業側から見たときに開発も出来ないビジネスも出来ない発達障害者を雇うメリットはない上に、会社のマネジメントを変えるメリットにもならない。もしも本当の意味で人間が足りてなければ学者や行政が提唱するソーシャルインクルージョンも成り立つが、人間が余っている市場環境で社会包摂するインセンティブは存在しようがない。

 

だから、法律で障害者の法定雇用率を義務づけても農園に送りつけて農園で採れた作物を障害者本人が消費するという脱法スキームが作られるはめになる。土や野菜に触れられて精神の健康に良いというコピーライティングには吐き気がする。私は農福とか考えた人間は地獄に落ちれば良いと思っている。これに真っ当なエビデンスはあるのだろうか?詳しい方は教えて欲しい。おそらく精神疾患作業療法技術の影響と推測しているが、発達障害知的障害者にセラピーは必要はない。病人ではない人間に薬を飲ませて何になるか?

 

nordot.app

plus.spool.co.jp

 

もうお気づきと思うが、要するに物を作れる側に回るか、物を売れる側に回るのが無難な戦略となる。これはハイクラス転職サイトのビズリーチなどを見ているとはっきりとわかるが、単なるオペレーションの仕事で高いバリューの求人がないことに気づくだろう。あったとしても会計士や税理士の資格を求められるCFOやビジネスサイドに近い人事責任者などで人材市場的には貴重な類の求人であることに気づくだろう。

 

www.bizreach.jp

 

発達障害者は天才が多い!という俗説があるが、人材市場的に貴重な存在でなければ、B型作業所で時給100円の生活になり、運が良く大企業の障害者採用に受かっても農園送りにされて月給13万円で社会的に生殺しにされるわけである。

 

そして、そういうゲームを認めたくないとなれば、独立、起業、フリーランスという道になる。つまり、発達障害者に中所得という道は存在しないのである。高所得か超低所得の二択しか存在しない。

 

発達障害者は異常な人生を楽しんで生きていきましょう(雑)。